Sound Tracks > Spaghetti Western | ||||||||||||||||
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Artist | ||||||||||||||||
CLAUDIO TALLINO |
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Title | ||||||||||||||||
KILLER ADIOS |
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Review |
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いまはなきSLCから国内発売され、ファンのあいだではデ・マージの傑作として評判が高かった「荒野のお尋ね者」を、別の作曲家による未公開作品"KILLER ADIOS"とカップリングして限定発売されたアルバム。 "KILLER ADIOS"のスコアを書いたクラウディオ・タリーノについてはまったく知らなかったが、解説のよるとミュージシャンでもあるらしい。フルートとグィロ?のとりあわせこそマカロニ音楽の片鱗がうかがえるものの、あとはピントのはっきりしない牧歌的でノー天気な演奏が延々続いて退屈な内容。 11曲目から「荒野のお尋ね者」に代わると、空気は一気に緊迫感を増す。軍楽的なスネア・ドラムとベンベンと共振するエレキ・ベース。ホルン、トロンボーン、トランペットといった金管楽器が奏でる図太い主旋律はまさにデ・マージ節。ラオールが歌う名曲'SEVEN MEN' の印象があまりにも強いため、ざくざくした野太いダイナミックなサウンドが展開されると思いきや、メイン・タイトルほか一部を除けば、全体としては起伏に乏しくおとなしい印象を受けてしまう。いうなれば、それまでの12曲はラストをかざる'SEVEN MEN' をはなばなしく盛り上げるための露払い役を担わされているようなかたちだ。この傾向はデ・マージ作品全般についていえることではあるが‥‥。 デ・マージはハバネーラのテンポを遅くしたようなリズムにトランペットをからめる手法をよく使うが、このキューバ原産のリズムからハネるような感覚を抜き去って、重く沈んだなムードにつくりかえる。デ・マージのDNAは「木枯らし紋次郎」をはじめとする70年代の時代劇にかなりつよく受け継がれている。 |
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(6.8.03) |
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